「アレしてよ」
と高橋さんが身元で甘くささやきます。
アレって、つまりアレです。男の人の感じる部分をくわえることです。
セックスを始める前に、高橋さんはその行為を求めます。
それで勃起状態にして、私を求めるのです。
うぐっ・・・むぐっ・・・ううぐっ!
もう何度これをしたことでしょう。
最初は慣れなくて笑われてましたけど、最近では
「プロ級だ」
なんて言われるので、だいぶ上手になってるんだと思います。
頭を前後させながら顔を見ると、目を閉じて眉間にしわを寄せてますから気持ちいいのでしょうね。
「ウッ・・・・アアァ・・・ン」
乳をつかまれて、乳首を吸われます。
私のフェラが上達したように、高橋さんの愛撫も上手になってきたと思います。
どうしたら私が感じるのかわかってるみたい。
最初の頃と愛し方が違うので、いろいろ研究したのかもしれません。
奥さんとは違う愛撫を受けているような気もします。
40代の奥さんに対して、こんなに執拗な愛撫はしないでしょう。
そう思うと、部長の愛人も悪くないかなって思います。
自分が奥さんとは違う「女」として受け入れられてることに歓びを感じます。
自尊心が満たされます。
これ、愛人でいることのステータスみたいなものでしょうか。笑。
「今度のバレンタインデー、一泊でどこか行こうか」
行為の後、高橋さんが優しく言いました。
「むりなさらないでいいですよ・・・奥様と過ごされた方が」
「君は何か予定があるの」
「従姉が手術したので、お見舞いに行きます」
「そう。じゃあまたの機会だね」
従姉の手術なんてうそです。
実は、ある男性から食事に誘われているのです。
彼は2歳年上の30歳の独身で、総務部にいます。
2週間ほど前、給湯室で告白されました。
悪い気はしませんでした。
いつまでも部長の愛人してるわけにもいかないし、付き合ってみていい人だったら「結婚」してもいいかなって考えました。
愛人も悪くないけど、不安定ですしね。
私だって、そりゃ将来のこと考えますよ。
バレンタインデーの日、とりあえず喫茶店で会いました。
本命ってわけじゃないですけど、ちょっと高めのチョコを渡しました。
「ありがとう」
でも、表情が暗いです。
深刻な顔してます。
「どうしたんですか」
「言いにくいけど、言ったほうがいい」
「何です?」
「真穂さん、高橋部長と付き合ってるだろう」
「まさか」
「隠したって無駄だよ。証拠はある」
「そんな・・・いい加減なこと言わないでください!」
どうやってばれたんだろう。
よりによって彼に。
「ずいぶん深い関係になってるみたいだね」
「証拠見せてください」
「見せてもしかたない。見せようが見せまいが、君が高橋部長の愛人であることは事実だ。見せるだけむださ」
「この前、君に告白したこと、取り消すよ」
彼、そういって店を出て行きました。
「アレしてよ」
と高橋さんがフェラを要求します。
「すみません。今日は激しく抱いてください。私はただひたすら抱かれたいです」
「どうした」
「こういう日もあります」
「そうか、そういう日なのか」
「ああッ、あッ、・・・ああァァァ・・・」
47歳の既婚男性の男根を受け入れてあえぎまくる私。
愛人って何でしょう。
愛人は愛人でいるしかないのでしょうか。
今のままでいいのか、凄く不安です。
その不安を消すために、とりあえず部長に抱かれる私です。