淳子と俺は飲食店のバイト仲間で、基本的には仲がいい。
淳子は背もすらっとしていて高くて、垢抜けてて、茶髪だけどギャルっぽくないというか、とにかく都会的な雰囲気のある子。
スタイルもいいし、胸だってそこそこある。たぶん、Cカップくらいはあるんじゃないかな?俺はというと、某パフォーマンスグループに憧れて、髪型をツーブロックにしてみて失敗してしまった系男子だ。
男子のみんな、安易にツーブロックにするのはおすすめしない、マジで。
中肉中背で、特にこれといってイケメンなパーツがあるわけでもないから、似合うはずもないって、早く気付いてればよかったわ。
まぁ前置きはいいとして。
いつもお互いのシフトは夜が多くて、まかないを食べて帰るのが常。
でもその日は朝から夕方までのシフトでふたりとも上がりだったから、久しぶりにどこか一緒に食事にでもいこうって話になっていた。
気になっていた、新しくオープンしたての居酒屋さんに行ってみたんだけれど、そこがまぁ、見た目重視で内容が悪い、おしゃれなだけの店でさ。
淳子は味よりもおしゃれさ重視みたいなところがあって、
「別にそこまでおいしくなくても、お店が綺麗だったらいいじゃん」
なんて言うんだよ。
食べ物だけは、やっぱおいしいものを食べたい俺としては、その発言が頭に来てしまって、
「まぁ今回は仕方ないけど、このお店にまた来ることはないよな~」
って笑っていったら、
「なんでそういうこと言うわけ?」
って、淳子が急にマジギレモード。
意味がわからなくて、口論になったんだけど、埒があかない。
正直、周りの客にも迷惑になるし、適当にお金を置いて、俺はそのまま帰ったんだよ。
で、歩いて帰っててしばらくしてから、「さすがに大人げなかったんじゃないか」って思い直して、彼女を迎えにいくことにした。
ちゃんと謝って、仲直りしようと思って。
俺が店を飛び出して、1時間くらいたったころに、また戻ってきて。
さっきの席に行ってみたら、もう別の客がいる。
店員に聞いてみたら、
「お連れの方ともう出られましたよ」
って言うんだよ。
っていうか連れって俺だろうが。
俺以外に誰がいたんだよって思って、淳子が心配になって酔いも急激に冷めてきて。
その辺を走って探し回ったんだ。
店の近くにあった小さな公園の近くを通りかかったときに、なんか声がした気がして行ってみたら、淳子がいて。
2人、知らない男がいて、一人が淳子を後ろから犯してて、もう一人が淳子にフェラさせてて。
かっとなって、
「離せよ!」
って叫んだら、ほかにも2人男が出てきて、問答無用で殴られた。
地面に倒れ込んだところを抑え込まれて、
「何お前。この子の彼氏?」
「まぁいいじゃん、なぁ?」
男の一人が淳子の顎に手をかけて、耳元で
「気持ちいいか?」
って聞いたら、
「うんっ、いいの、いいのぉっ……!太一君の、すごい、いいよぅ……さっきはごめんねっ……んんっ」
って喘ぎながら謝るんだよ。
しかも、俺に犯されてるって思ってるみたいで。
「おい、淳子!俺はこっちだよ!おい!」
声かけたら、淳子はぼんやりした顔でこっち見て、へらっと笑って、
「あれー、また太一君がいるぅ~。もう、何人いるの?太一君いっぱいで、私ハーレムだねぇ~」
なんて言って、抵抗することもなく犯され続けてるんだよ。
何度も殴られながらも「やめろよ!」って叫び続けていたら、通りがかった人が
「警察ですか!?喧嘩です!」
って通報してくれて。
男たちはみんな逃げていったし、面倒なことになったら困ると思って、すぐにタクシー拾って、俺の家へ。
どろどろの淳子の姿を見て、運転手は一瞬ぎょっとした顔してたな。
帰って、ぐでんぐでんの淳子を風呂に入れてやって、いっしょにベッドで寝た。
ぐっすり眠っている淳子の頭撫でてやりながら、なんか危ない薬でも盛られてたんじゃないだろうかって不安で不安で眠れなくて。
寝不足気味でがんがんする頭で、翌朝コーヒーを飲んでいたら、起きてきた淳子が、
「おはよ~。あれ、夕べ太一君の家でお泊りしたんだっけ??」
ってさ。
淳子はお酒が弱いって知ってはいたけれど、よっぽど泥酔していたらしい。
何も覚えていないって言うから、俺もずっと黙ったままにしてる。
酒の弱い彼女を店に置いて帰るなんて、いくら喧嘩したとしても、ぜったいに二度としない。