通勤帰りのバスの中で不思議と良く一緒になる人妻がいました。
人妻だと解ったのはスーパーの名前入りの買い物袋を下げている時があったからです。
すれ違う時に少し恥じらうように微笑みを浮かべて会釈して通り過ぎる彼女に会うたびに、忘れていた女性に対する憧れの気持ちや淡い恋心を思い出したんです。
年齢は僕と同じ30歳の前半だろうと思います。仕事が終わって家に帰っても微妙に話のかみ合わない妻との間には、いつしか大きな距離が出来ていました。そう思うと、ちょっとしたしぐさに心遣いを見せる女っぽい、あのバスで会う人妻の存在が大きくなるのです。
時々バスの中で目と目があってしまって、あわてて目を反らした事が何度もあります。バスから降りて家に帰るまでの間に、彼女の事を思い出すんです。名前はなんて言うんだろうとか、子供はいるのだろうか、なんて考えるだけで胸が時めくようになっていたんです。
そして、ある日会社の二次会の帰りでした。午後9時過ぎに、ほろ酔い気分でバス停に向かうと一人の女性がバスを待っていたんです。それは良くバスで会うあの人妻でした。普段見る奥様風の服装とはまるで違うギャル風の服装でした。
淡い肌色でフード付きの、パイルフードのポア・パーカー風ワンピース、それに茶色のロングブーツというおしゃれなファッションセンスに、思わず目を奪われてしまいました。だから最初は別人かと思ったんです。
(へえ~全然、雰囲気が違うな~)
そのうち彼女も僕に気がついたようです。
「こ、こんにちは」
「あっ?」
「良く……バスで会いますね。」
「そうですね」
微笑みがまぶしいほどでした。何度か言葉を交わしたですが、このままバスに別れるのが寂しく思えたんです。お互いに既婚者だと解っているのですが僕は思い切って誘ってしまいました。
「飲みに…行きませんか?」
「えっ?」
前触れも何もない唐突な誘いでした。突然のナンパと違うのは毎日のようにバスで顔を合わしているという事と、時々目が合ってしまうという事です。
「い、いきなりで驚かれたかも知れませんけど、よくバスでお見かけするので、なんか他人じゃない様な気がしてしまって!…僕、宴会の帰りなんです。もしよかったらと思って…」
「私も同窓会の帰りなんです。すごく楽しくて….たまにはこういうのもいですよね。」
「飲みに行きますか?」
「はい、私でよければ」
一緒に肩を並べて歩いていろんなことをしゃべりました。わがままな御主人とは仲が悪い事や、小さな子供さんの事、女性として家に閉じこもっている事への倦怠感…居酒屋で飲みながら、僕は彼女への憧れの気持ちを正直に打ち明けたんです。彼女の名前は後藤美佐子と言いました。年齢は32歳です。
彼女も僕の事は意識していたそうです。一気にうちとけた気分になって恋に落ちてしまいました。そして、その後、ラブホテルに行ったんです。普段見る彼女とは見違えるほど若々しくて魅力的でした。ゆっくりと服を脱がせて行って裸にしたんです。
夢の中にいるような気分でキスをして、静かにブラジャーを外して乳首を口に含んだら、微かな吐息が聞こえました。
「ぁ……….」
固くなっていく乳首を下の先で何度も転がすと、吐息は大きくなって行きます。僕の股間の一物はもう固くなりすぎてブリーフを突き上げていました。唇を合わせて強く吸うと彼女は幸せそうな顔で目を細めます。ゆっくりとパンティーを降ろして彼女の脚の間に体を入れたんです。
「ゴムはつけてないけど、こ、このまま入れていい?」
「いれて」
「ぁぁぁぁ美佐ちゃん…」
名前を呼びながら静かに挿入したんです。
「大っきい~」
「痛いの?」
「痛いわけないわ、子供産んでるのに」
そう言うと声を上ずらせて微笑むんです。それからの約1時間は僕は夢の中にいた様でした。そして歓喜の頂点を迎えて僕は彼女の中に射精したんです。その、次の日からもいつものように彼女とバスの中で出会います。でも以前とは違う関係になりました。それはバスの中で偶然目があってもお互いに目をそらさず微笑み合うようになった事です。
そして時々会ってセックスをするようになったんです。