「おっ! これいいね!」
朝刊の折り込み求人広告に、そばの袋詰め作業のバイトが目に留まった。
時給1000円、年末の10日間、しかも自転車で行ける距離で、この辺では誰もが知る製麺所だ。
僕は32歳。精密機器工場で働いていたが退職し、年末のバイトを探していたのでちょうどよかった。
さっそく電話をかけ面接すると、その場で採用された。
初日の朝、20人ほどのバイトが一カ所に集まり自己紹介をしていると、背後から声を掛けられた。
「ちょっとごめん、そこのふたり。荷物降ろすの手伝ってもらえるかな」
「あ、はい、いいですよ」
僕と隣に立っていた男性はこの場を離れ、製麺所のロゴマークが印刷された段ボールをトラックから降ろし、元の場所に戻るが誰もいなくなっていた。
「あれ? いなくなっちゃいましたね」
「そうだな、どこ行っちゃったんだ」
この男性は加藤さん40歳。
道路工事の作業をしていたが、ケガをして辞めたという。
スキンヘッドでヒゲを生やし、サーフィンが大好き。
日焼けで顔が黒く、背は低いがムキムキのマッチョだ。
周りを探してみるが見当たらなく、事務所へつながる階段を上ると、先ほどのバイトの人たちが、ぞろぞろとタイムカードを手にしながら降りてきた。
どうやらタイムカードを作ったようなので、加藤さんと事務所に入ると、いきなり事務の女性に怒鳴られ面食らった。
「2枚余ったと思ったらあなたたちね! 何やってんのよ!これから忙しくなるんだから。もう初日から勘弁してよね。ほら、さっさと名前書いて!」
「……は、はい」
あまりに突然怒鳴られたので言葉が出ず、積み降ろし作業を手伝っていたとは言えずにタイムカードに名前を記入するも、加藤さんは眉間にしわを寄せ「なんだコイツ」と言わんばかりの表情をみせている。
「裏にも書くのよ裏にも! まったくあなたたち見てるとイヤになってくるわ」
僕たちは事務所を出て、タイムカードを置きにロッカーへ向かった。
「なんなんだよアイツ、ムカつくよな!」
「そうですよね、作業手伝ってたのに。あんな言い方されたらムカつきますよ」
初日からイヤになったのは、こっちの方だ。
女性はそばをパッキングして、男性はそれを段ボールに詰めて移動させる単純作業が始まると、「中里さん、これよろしくね」と男性社員が書類を渡したので、このムカつくオンナの名前は中里だと知った。
しかし、ここでも中里は作業を手伝いながら、罵声をあげる。
「あんたたち遅いわね、もっとてきぱき動けないの。これじゃ、いつになっても終わらないわよ。ただやるだけじゃなくて、効率よく動きなさいよ。頭を使いなさい頭を」
作業を始めて1時間もたっていないのに、効率よくなんて言われても分かるわけない。
それからも「口を動かさないで、手を動かしなさい」や「今年のバイトはダメね。去年の方がずっとよかったわ」など、いちいちムカつくことを口にする。
1日分のそばのパッキングが終了すると女性は先にあがるが、まだトラックに積む作業が残っているので、近くに住む男性4人が残った。
すべて積み終わると7時を回り、トラックはこれから千葉の物流センターまで行くので、往復すると帰りは12時近くになってしまうとドライバーは言う。
タイムカードを押し、僕たち4人は更衣室のロッカーからバッグを取り出し帰ろうとすると、女子更衣室から中里の声がした。
「表は閉めたから、裏から出てね。分かった?」
登ってきた階段は、いつの間にか電気が消え真っ暗になっている。
4人は首をかしげ、裏と言われてもどこか分からないし、なんせ今日は初日だ。
「ねえ、分かったの? 何度も言わせないでよね」
「あの、すいません、裏ってどこですか?」
「まったく……」
あきれた表情で更衣室から出てきた中里は、茶色のダウンジャケットを羽織り、真ん中のチャック部分を手で押さえているが、どうやら着替えの途中のようで、服を身に着けていない胸元が大きく開いている。
そんな胸元に思わず目が行ってしまった。
「そっちよ。階段の電気消えてるからつけなさい」
「はい分かりました、お疲れさまです」
僕と加藤さん、それに古田くんにアキラくん。
最後まで残った4人は商店街を歩くと居酒屋が目に入り、夕食がてら寄ることにした。
古田くんは大学生。喋り方がチャラく黒縁メガネをかけ、オリラジの藤森に似ている。
そしてアキラくんは高校2年生の野球部員。
短髪がいかにも野球部員らしく、とても礼儀正しい。
「それにしても中里ムカつきますよね。朝から事務所で怒鳴られましたからね」
「まったくあれには参ったよな。俺たち手伝ってたんだぜ」
4人は料理をつまみながら、1日のため込んでいた怒りを吐き出すように、中里の話をした。
「ところでよ、さっきの中里セクシーだったよな。アイツ性格悪いけど、なかなかイイ女だと思わね?」
「ですよね、僕も思ってましたよ。スタイルもなかなかいいし、顔だって見た目はいいと思いますよ」
そうか、やはりみんな同じように思っていたのか。
中里はおそらく30歳を少し越したくらい。
中背で、肉付きのよいがっしり体型。
キリッとした目に大きな口と分厚い唇はセクシーというよりか、はっきり言ってエロい。
人妻系のAVに出てきそうなタイプで、クールな雰囲気を持ち、有名人だと夏川結衣さんに近いと思う。
散々愚痴を言っていたのが、いつの間にか話の内容は「中里ってイイ女」に変わっていった。
「なあ、あのダウン姿の時によ、犯しちゃえばよかったな。配達のトラックだって12時近くまで戻ってこないんだろ」
「ははは、いいですね加藤さん。なんか中里ってエロそうじゃないですか」
イイ女話からエロ話に変わり、4人は今日が初対面ながらも、尽きることなく会話は弾んだ。
バイトを始めて3日目のこと、お昼の休憩が終わり作業場へ戻る途中、中里が近寄り加藤さんに用事を頼んだ。
「ねえ、加藤さん、あなた今日は車で来てるんでしょう?配達行ってるんだけど、渋滞にはまって戻って来られないのよ。そろそろ行かなきゃならない時間なのに困ったのよね。お願いできないかしら?そんなに遠くない場所だから、2人で行ってきてほしいの」
「もちろんいいですよ」
「それは助かるわ。伝票渡すから事務所来て」
納品書を確認すると、配達するデパートやスーパーは、カーナビを使わなくても、2人ともすべて知っているところだ。
「それじゃ、よろしくね」
段ボールに入ったそばを加藤さんの軽ワゴンに積み、納品先へ車を走らせた。
「うわっ、こっちも渋滞か。やっぱみんな考えることは同じだな」
すべての納品が終わるも、来た道の国道は渋滞で動かない。
加藤さんはかなり遠回りになるが、国道よりは空いているだろうと予想し海岸線に出るが、状況は同じだった。
渋滞にはまり、加藤さんはタバコを吸いながらボーっと外を眺め、僕はスマホでFacebookを見ていると、左のラブホテルから1台の車が出てきて、加藤さんは僕の肩を強く叩き大声を上げた。
「お、おいっ!! 見ろよ!!」
「えっ、どうしたんですか急に? あっ! あーっ!!」
なんと驚くことに、ラブホテルから出てきたのは中里だ。
「なあ、このベンツって……」
「ですよね、これ社長のベンツですよね」
ちょっと古めのシルバーのベンツは、何度か駐車場で目にしているが、社長は見たことない。
中里は僕たちに気付くと目が点になり、青ざめた表情をしている。
左ハンドルのベンツなので、助手席に座る中里はもろに見える。
社長は加藤さんの車も、僕たちの存在も知らないので、ウィンカーを出しながら、平然と道を譲ってくれるのを待っている。
「こりゃ、すげーぞ」
加藤さんはスマホを手にして写真を撮り、僕はFacebookにアップするために、いつもコンデジを持ち歩いているので、急いでバッグから取り出して中里を撮り、なかなか車は動かないので、動画でも撮影した。
「いいの撮れましたね!」
「おう、バッチリだな!それにしても仕事中にホテルで社長とセックスかよ。いいな、オレにもやらせてくれねえかな」
車内は中里のエロ話で盛り上がっていると、前を走るベンツは左折してどこかへ行ってしまった。
「面白の見せてやるよ」と古田くんとアキラくんを誘い、加藤さんの軽ワゴンに乗り込み帰りにファミレスに寄った。
「うわーっ! マジですかこれ!?だから午後からいなかったんだ。僕たちに仕事やらせてホテルですか」
「僕なんて、マジで切れそうになりましたよ」
高校生2年生のアキラくんは、「動きが遅いわね、それでも本当に野球やってんの」と中里に言われ、「野球は関係ないでしょう!」と強い口調で言い返したようだ。
さらに「なんか文句あんの? 言いたいことあれば言いなさい」と言われ、切れそうになっているアキラくんを、古田くんは「まあまあ」と落ち着かせたと言う。
「配達行ってる間にそんなことあったんだ、そりゃムカつくよな。この写真使って中里こらしめてやるか」
「大胆発言ですね加藤さん。でも、せっかくいい写真撮れたのに、使わないのももったいないですよね」
「そうですよ、こらしめてやりましょうよ。本当に今日は頭にきましたよ」
意外にも一番乗る気なのは礼儀正しいアキラくん。
野球のことを言われたのが心底気にくわないようだ。
翌日、反抗的な態度をとったせいか、中里はアキラくんに対していつもに増してきびしい態度。
見ているこっちがムカついてくるほどだ。
そばを積み終え、配達のトラックが出発したのを見届けると、更衣室からバッグを取り休憩室に入った。
6畳ほどの広さに畳が敷いてあり、折りたたみのテーブルが壁に立てかけてある。
「中里さん、納品書が落ちてますよ。これ今日の日付ですが、いいんですか?」
古田くんが聞こえるように大きめの声で言うと、中里は更衣室から飛び出してきた。
「えっ! やだウソでしょう!ちょっと勘弁してよね。なんで休憩室にあるのよ」
勢いよく入ってきた中里は「どれ見せて? 急いでるんだから早くしなさいよ」と古田くんに言うと、後ろからアキラくんが腕を押さえつけた。
「な、なにするのよ、やめなさい! 放しなさい!」
中里は必死にもがくが、高校生の野球部の腕力には到底太刀打ちできるはずがない。
「ほれ、いいのも見せてやるよ。よく撮れてるだろう。それにしてもさっきは笑わせてもらったよ。仕事中に社長とホテルでセックスですか? オレたちにもお願いしますよ」
加藤さんはスマホで写真を見せながら、グレーのセーターの上からオッパイを回すように撫でた。
「や、やめて、大声出すわよ。別にホテル行ったって、あなた達には関係ないでしょう」
「大声出したって、誰にも聞こえるわけねえだろう。こんな周りに何もないところでよ。それによ、奥さんはせっせと作業手伝っているのに、おまえらはセックスかよ」
セーターをまくり上げると、黒に薄紫の花柄が入ったブラがあらわになった。
「おいおい、おまえ、すっげえセクシーなブラしてんだな。なんだ社長に買ってもらったのか?」
腕を押さえているアキラくんも、背後から首をのばし興味津々に覗き込んでくる。
背中に手を回し、ブラのホックを外してカップをめくると、オッパイが丸出しになった。
巨乳まではいかないが、がっちり体系らしく大きいのに形がよく、若々しいハリはないものの、その分オトナの魅力がある。
中里を畳に仰向けにさせ、古田くんとアキラくんが押さえると、加藤さんはベージュのコーデュロイパンツを手荒に脱がせた。
ブラとお揃いの黒にパンティは、大きな薄紫の刺繍があり、しかもTバックだ。
「これもセクシーだな。おまえいつもこんなのはいてんのかよ。エロすぎだろ」
パンティも脱がすと、「お願いだからやめて。お願い、お願い」と中里は何度も訴えるが、まったく聞く耳を持たずに加藤さんは脚を広げる。
「いいねいいね、きれいなおまんこじゃねえかよ。ほれ見てみろよ」
マン毛は濃くやや長めだが、見た目よく縦に整っているので、処理は心掛けているようだ。
古田くんとアキラくんが覗き込んでくると、左右の人さし指でおまんこを広げ、いじりだした。
「おやおや、見てみろ濡れてきたぞ。気持ちよくなってんじゃねえの。おまえたちも触ってみろよ」
「あ、ホントだ、濡れてますね」
僕に続いて古田くんとアキラくんも中里のおまんこをいじり、クリを集中的に刺激すると中里の顔に力が入り、いじればいじるほど濡れてくるのは、見てよく分かった。
「それじゃどうする? 誰からやる?」
「何をおっしゃいますか、加藤さんからどうぞどうぞ」
「おっ、そうか。ではではお言葉に甘えて……」
加藤さんはジーンズとパンツを脱ぐと、チンポはビンビンになっている。
「そうそう、これ付けないとね。中で出ちゃうかもしれないからよ」
「さすが加藤さん、準備いいですね」
「まあな、たくさんあるからみんなで使おうな」
コンドームを装着すると、ローションをおまんこに塗り、脚を大きく広げ、ゆっくりとチンポを挿入した。
「どうですか、加藤さん?」
「いいねいいね、中里のおまんこ気持ちいいぞ。もう少し待ってな。替わってやるからよ」
ピストンを早め中里のおまんこを味わうと、チンポを抜くがイッた様子はない。
「あれ、どうしたんですか? イッたんですか?」
「いやいや、イッてねえよ。交代だ交代。イカなくたっていいんだよ。次は誰だ」
古田くんとアキラくんは「どうぞ」と言う目で僕を見るので、加藤さんからもらったコンドームを付け、中里に挿入した。
「どうですか?」と古田くんが聞いてくるも、中里は暴れなくなったので押さえ付けるのはやめて、アキラくんとオッパイを揉んでいる。
「いいね、気持ちいいよ。これならオレ、イケるかも。もう少し入れさせてね」
「いいですよ。ごゆっくりどうぞ」
久しぶりのセックスだった僕は、あまりの気持ちよさに力強く腰を振ると、思いのほか短時間で、中里の中で力いっぱい発射した。
順番からすると次は古田くん。
さすが大学生の若さがあり、真上に向かってビンビンに勃っている。
すかさずコンドームを付け、「うわーっ、気持ちいい!」と言いながら腰を振っている。
「僕もイキそうです」と言いながらフィニッシュした。
続いて残りのひとりとなったのがアキラくん。
少し恥ずかしそうな表情を見せながらパンツを脱ぐと、若々しく生き生きとしたチンポが、これも真上に向かって直立している。
しかもデカイというか長い。
「おお! アキラくん、デカイね!」
男たちの視線がアキラくんのチンポに集中すると、「そ、そんなことないですよ」と照れているのがかわいらしい。
「思えばオレ、初体験って高校2年だったから、ちょうどアキラくんの時だったんだな」
「加藤さんは高2だったんですね、僕は3年の時でしたよ」
「ところでアキラくんはどう? もうやったことあるの?」
「い、いや……、それが初めてなんです……」
「そうなんだ! ちょうどいい機会だね! 練習だよ練習。
野球だって試合に向けて練習するでしょう」
大学生の古田くんは、うれしそうにコンドームの付け方を教え、おまんこにローションを塗り、ゆっくりと挿入してピストンした。
「アキラくん、どうどう?」
「は、はい。なんかヌルヌルして気持ちいいです」
「よし、それじゃ、バックもしてみるか」
アキラくんは一旦チンポを抜くと、中里を四つん這いにさせバックで挿入し、激しさはまったくないが、ゆっくりとピストンしている。
「あ、あの…、イキそうになっちゃいました」
「いいよいいよ、イッちゃいなよ。ホームランだホームラン」
「ははは!!」
ホームランの発言には笑いが起こり、アキラくんはフィニッシュした。
しかもコンドームを外しても、まだビンビンに上を向いている。
「すごく気持ちよかったです」
「それはよかったな。それにしても、まだまだビンビンじゃねえかよ。もっとしたいだろ?」
「は、はい。したいです」
「まあまあ、明日もあるからよ。オレも明日はイカしてもらうからな」
流通センターへの配達がなくなるまでの3日間、僕たちは毎晩中里を休憩室に連れ込み、思う存分セックスしまくった。
中里はセックスの相手というより、むしろ性処理の道具のようだった。
動きもなく喘ぎも声も発しない。
僕たちは、ただただ自分の快感のためだけにチンポを入れ、思うがままに腰を振った。
中でもアキラくんは、セックスの味を占めたのか、それとも野球のことを言われた仕返しなのか、狂ったように腰を振っているのが印象的で見応えがあった。
およそ半年後、製麺所は閉業した。
聞いた話によると、社長は会社の金を中東の原油関係に投資したが水の泡となり、それと同時に悪い噂が流れ、閉業に追い込まれたようだ。
もちろん中里については一切分からない。
今でも製麺所付近を通るたびにあのセックスを思い出し、自然と股間が熱くなってしまうのは言うまでもありません。