昔むかし、チャラチャラしたい年頃という時代があって、友人Aと自分は夜、悪さをしに電車で1時間半の街へ出かけた。
 結局、悪さは出来ず終いだったが、その間にナンパが1件。
 ブサイクが4~5匹やって来た。
「ねぇねぇオネーサン達、何やってんのー?」
 「俺らと遊ばなーい?」
イラっとしたのでフルシカト。
 するとブサイクのうちの1匹、B系がキレだした。
「おめーら何様のつもりだよ?シカトしやがってよ!おい!行こうぜ!」
ポカーンとする私と友人A。
 ブサイク共はどっかに行ってしまった。
 去り行くブサイクの中の1匹が、「ごめんね、ごめんね」とミスドの紙袋を手に提げながら謝っていたのが印象的だった。
ブサイクは全員どっかに行き、私達はついに暇になってしまった。
 駅構内をうろつくも、田舎なので人はいない。
 駅前のロータリーにもタクシーしかいない。
 むしろタクシーすらほとんどいない。
 補導されてはマズい上に、お金も持っていなかったので、繁華街まで出れずにいた。
 終電も出てしまい、途方に暮れた私達は、出会い系をやってみることにした。
『◯◯に女2人でいまーす。暇な人いませんか?』
すぐに大量のメールが届く。
 しかし良い物件は無い。
 諦めてナンパ待ちをすることにした。
 しかし、前に書いた通り人はいない。
 待てど暮らせど人は来ない。
余談だが、ナンパ待ちをしている時に、どこかで怒鳴り声が聞こえた。
 目をこらして見渡すと、数十メートル先で喧嘩をしている模様。
 私達は震え上がり、飛び火がこないように大人しくコンビニ前に座り込んでいた。
 すると男が1人近づいてきた。
 コンビニに入っていくようだ。
 暗闇からこちらに向かって歩いて来る男をよく見てみると・・・。
 白いTシャツに、なんと大量の血液が付いているではないか!
 その男はコンビニに入ると真っ直ぐトイレに向かった。
 とりあえず私達は真っ青になった。
 その後、その男をボコったと思われる男共にナンパされたが、丁重にお断りをした。
 どう考えてもヤバイだろ。
 喧嘩集団の中に女がいたから、きっと女絡みでの揉め事だったんだろうな・・・。
 夜の繁華街、こえー。
出会い系では釣れず、またもやナンパ待ちを再開した。
 しかし人はいない。
「今日はもう野宿だな・・・」と話してた矢先、男3人にナンパされる。
ブサイク2匹とブサイク寄りフツメンの3人だ。
 四の五の言ってられない私達は、そいつらの誘いに乗り、車に乗り込む。
 向かうはラブホだ。
 道中、コンビニで酒を買い、ラブホで飲む都合だった。
ラブホに到着。
 車内は5人なので、後部座席の3人は隠れた。
 こっそり部屋に入る。
 その部屋は『特別料金』と書かれた安い小さな部屋だった。
部屋に入ると、1回500円のガチャポンがあり、中身はセクシー下着類だった。
 調子に乗ったブサイクが500円を投入。
 すると白いTバックが出てきた。
 仕方なく私達はそれを貰い、とりあえず酒を飲むことにした。
「かんぱーい♪」
私達2人とブサイク2匹、そしてブサイク寄りのフツメン1人の、3人と2匹が酒をあおる。
 時間は午前2~3時。
 私はチューハイを半分飲んだ辺りで睡魔に負けてダウンしてしまった。
 と同時にフツメンもダウン。
 私とフツメンはベッドでぐっすり寝てしまった。
気が付くと朝。
 全員寝ていたようだ。
 さて帰ろうかと部屋を出て車に乗り込む。
 私達は早く帰りたい。
 すると男共の様子がおかしい
ガガッ、ガリガリッ。
異音がした。
 後ろの方だ。
 焦る男共。
 (?)な私達。
 ガリガリいっていた時に前方を見ると、ラブホのおばちゃんがこちらに向かって来ているではないか!
 焦る3人と2匹。
 ガリガリいっていたが力に任せ無理やり発進。
 急いでラブホを脱出、とりあえずホッとする。
数分車を走らせ、路肩に車を停める。
 外に出る男共。
 気にしない私達。
 今思えば、その車はエアロを組んでいて、ラブホの駐車場に車を停めた時、木製のタイヤ止めにリアバンパーが引っ掛かって、キズがいったかヘコんだかと思われる。
 災難だったな、奴らwww
その後は真っ直ぐ駅まで送ってもらい、私達は駅の中の喫茶店で反省会を開いた。
 そこで衝撃の事実が判明する。
友人A「お前、寝ちゃってからさ~、大変だったんだよ~」
私「ん?」
友人A「ブサイク2匹に超~ちょっかい出されてさ~」
私「マージーでー?」
友人A「マジだよ~、も~超キモかった~」
話を聞くと・・・。
 私とフツメンが寝てしまってから、Aはブサイク2匹にスケベなちょっかいを出されていたらしい。
 とにかくスケベなちょっかいで、気持ち悪すぎてAはちょっとキレたらしい。
 そしたらブサイク2匹は大人しくなったらしいwww
 そしてAがカバンから何かを取り出した。
 例の白いTバックだ。
友人A「あたし、いらないからあげる」
(私だっていらねーよ!)
でも貰った。
 反省会も終了し、私達は電車に乗り込み帰宅。
 こうして長い長い夜は終わった。
それからビッチ生活が始まり、出会い系一夜限りを何度も繰り返し、ようやく出会い系病が治まったのが去年のこと。
 もう何人とシタかは覚えてない。
 残ったのは白いTバック(未使用)と、ブサイクとセックスした思い出ばかり。
 フツメンやイケメンなんて半分もいなかったわwww 


