数年前の実話体験です
私が今以上にとんがっていた頃のお話。
私が新卒で入った職場は数カ月ほど
同期と一緒に研修を受けることになっていた。
同期は何十人もいたけど、
数カ月も顔を突き合わせていると、
大凡の人間性も分かってくる。研修も大詰めとなった、
ある日同期全員で店を貸し切りで飲み会を行った。
私もグループの子達と盛り上がってはいたんだけど
お酒が入ると、どうも同期の女の子達の話には着いていけなくて
話半分に相槌うちながら、
何か面白いことはないかなと周囲を観察してた。
そうすると、部屋の隅の方、
廊下側に男子数人のグループが密やかに盛り上がっているのが目に入った。
何を話しているのだろうか?
なぜだか非常に興味を持ってしまった私は、
トイレに行くフリをして、
男の子達と障子で隔たれた廊下に出て聞き耳を立てた。
どうやら同期の女子で、
誰を抱いてみたいか?などと不謹慎な話をしているようだった。
このやろめ!と思っていると
東北大学を首席で卒業したという噂の吉田君が、意気揚々と
「俺は、断然●●さんだな」
え?思わず声を出しそうになった。
●●というのが、私の名前だったからだ。
他の男の子達も皆、同調するように
「俺も俺も」とか「一度は絶対やってみたいよな」とか、
ふざけたことに「毎晩、ネタにしてるよ」などと言ってる奴までいた。
正直、私もそこそこな美形であると自負してはいるが、
あくまで”そこそこ”であって同期には、
アイドルでも通用するような可愛い子や
女優でも通用するような綺麗な子が居た。
どうしたって、その二人より魅力があるとは思えなかった。
廊下に突っ立てることを店の人に怪しまれないように
携帯を耳に当てながら、よくよく話を聞いていると
「東大の女なんか抱いたことない」とか
「ああいう生意気な女に咥えさせたい」とか
もっと嫌らしことも言ってた。
要するに、私の学歴が同期で一番の高学歴だから抱いてみたいと思ってたわけで、
こんなことは学生の頃は全くなかった。
社会人になると、男って、
どうして自分より高学歴の女を抱きたいと思うのだろうか?