スペック:24歳、身長176cm、体重80kg。
高校から男子校で、性欲がメッチャ強い俺は毎日オナニーに明け暮れていた。
例えば部活が終わった後も、体育館のトイレで抜いたり、友人の家のトイレで抜いたり、とにかくヤバかった。
彼女が欲しいというより、とにかくセックスする相手が欲しかった俺は文化祭に目をつけた。
ナンパである。
男子校の文化祭は意外と女が多く集まってくるから、これはチャンスと思い、クラスの屋台の手伝いにも身が入らず悶々としていた。
そして待ちに待った文化祭の日。
ややコミュ障の俺はなかなか声をかけれずに、また悶々としてた。
極度のヘタレである。
そして一人の女の子(若い時の千秋似)の女の子に、「一人?なにしてるのー^^」と震え声でナンパした。
何しろ、非リア童貞野郎だからこういう声のかけ方しか知らない。
その子は本当に一人で来ていたようだった。
そんなキモいナンパにも全く引かずに、ニッコリ笑って俺の話を聞いてくれた。
童貞にありがちな話だけど俺は一発で惚れた。
「一人で暇だから案内してよー」
そう言われ、案内しようにも、チキンカツな俺は皆に囃し立てられるのが怖かったんだ。
だから「こんな汗臭い所じゃなくて外で遊ぼうよ」と、下心見え見えの誘いにもあっさりOK。
童貞って怖い。
それから近くの喫茶店で昼御飯を食べて、色々とトークタイム。
全く見ない制服を着ていたので年齢もいまいち掴めない。
そこで聞いたら、なんと20歳だというのだ。
地元が金沢でこちらに仕事で来ていて、時々、高校の制服を着て文化祭に遊びにいくのが趣味らしい。
そんな非日常な出来事に童貞のパンツの中は噴火寸前。
しかし、そろそろ戻らなくてはいけない時間になり、アドと番号交換でその場は解散した。
仮にその女は『めぐ』とする。
めぐとメールしてる内に、さらに彼女の事が好きになっていった。
そこで考えるのはもちろんセックスだ。
俺は休日遊びに行った時に告った。
めぐは嬉しそうにOKしてくれた。
それが地獄の始まりであった。
その帰り・・・。
「一人暮らしだからご飯を食べる時が一番寂しいの、だから一緒に食べてくれない?」と誘ってきた。
俺はグランドスラムを叩き込んだ気分だった。
そして電車に乗り、いざ向かうと驚いた。
若い女だから小洒落たアパートかと思いきや、古い団地だった。
「汚いけど上がって」
めぐにそう言われて、いざ上がるとホンとに汚い・・・とは思わず、むしろ血の気が引いた。
人が・・、特に若い女が生活してる気配は全くなく、家具がタンスしかない殺風景な部屋だったからである。
ベッドもない、化粧台もない、ちゃぶ台と布団が敷いてあるだけ。
ズボラな女だと言うが、これは異常だと感じたんだよ。
しかしそんな違和感があっても俺のディックはもはや言うことを聞かず、めぐを後ろから抱き締めた。
相手もそのつもりだったのだろう、そこから濃厚なディープキスをした。
いざ未知の女体の神秘へ。
俺は我慢できずに、めぐのスカートを捲り、パンツを下ろし、クンニを始めた。
正直言うとしょっぱくてあまりしたくないと思ったけど舐め続けた。
そしてオッパイを揉むのもそこそこに、俺はついに挿入した。
(気持ちいい・・・)
ヌルヌルした柔らかくて暖かいものがまとわりついて、動くたびに擦られて声が出るぐらい気持ちいい。
夢中になってディープキスしながら腰を振りまくった。
だがしかし、所詮は童貞。
射精しそうになってAVみたいに「どこに出していい?」と聞いたら、「私、不妊症だから中に出してもいいよ」と言われ、勢いよく中にぶちまけた。
生涯で一番気持ちよく、そして勢いよく射精したと思う。
そのまま繋がったままでイチャイチャしてたが、再び立ってきたので二回戦スタート。
もうぐちゃぐちゃで、とにかくエ口く気持ちよかった。
そして二回戦、三回戦が終わり、気づいたら夜の21時を過ぎていた。
ヤバいと思い、携帯を見たら案の定、親からの鬼電が入っていたので急いで服を着始めた。
そして帰り際にめぐが泣いて、バイバイのキスをしてきた。
(何で泣くんだ・・?)と思いながら、意気揚々と俺は帰路につく。
無事に電車にも乗れて、ちょっとして携帯を開くと32件の不在着信があった。
俺はビックリして履歴を見たら全て『めぐ』だった。
慌ててかけ直したら泣いてる。
事情を聞いたら・・・。
「なんで電話出てくれないの?」
「ごめんね、移動してたからさ。何か用だった?」
「かっちゃん(俺)はエッチだけしたかったんでしょ!?」
・・・と、とにかく大泣き。
もうビックリするやら意味不やら混乱。
「違うよ、ちゃんとめぐのこと愛してるよ」
クサイ台詞を言ったのだが・・・。
「ホントに?ならこれからは電話に出てね?」と、念を押され通話終了。
それから毎日が地獄だった。
メールや通話の嵐で、時間が潰れる潰れる。
授業や部活な時なんて電話できないと言ってるのに、怒るわ泣くわ大荒れ状態。
その時は知る由もなかったが、『メンヘラ』とはあの子の事を言うのだろう。
もう気が気でなく、どうしようもないほど疲れた。
友人との付き合いも無くなり、会えばひたすらセックスの日々。
セックスする前はいいけど、終わった後の賢者タイムがとにかく辛い。
自分でもだんだん愛想が無くなってきたと思う。
そしたらめぐが「大事な話がある」と言ってきた。
大抵のことでは驚かないが、この時ばかりは驚いたね。
なんと不妊症は嘘だったらしい。
もう頭の中が真っ白になって、指先から震えが走り止まらなくなってきた。
とりあえず適当なこと言ってその日は帰ってきたが、家に帰り晩御飯も喉を通らない状態。
必死に『家庭の医学』で調べてるのが親に見つかり、「友達が妊娠させたかもしれないから調べてやってる」と言ったが、たぶんバレてるだろう。
今まで無遅刻無欠席なのが自慢だったが、本気で学校を休もうか悩んだくらいナイーブだった。
そして鳴り続ける電話、1日40件以上のメールは俺を執拗に攻撃してくる。
俺は逃げるように無視を決め込んだ。
(どうか妊娠してませんように!)
生まれて初めて神様に祈り続けた。
もちろんその間にも攻撃は続く、しかしひたすら無視。
メールの内容は、産まれてくる子供の名前や、俺が学校止めて働く事、どこに住むか、とかばっかりだった。
それも無視してたら自分のオナニー写真や、リストカット写真、さらには『送り間違えたごめん』と謝りながら、『この前のエッチは彼氏(俺)にはナイショだよ』という、芝居くさいメールも来るようになった。
そんなこんなも無視し続けたら、パッタリと連絡は来なくなった。
俺は平和な日々が戻ってきたと安心した。
が、そう甘くは無かった。
想像できたが恐ろしいので考えないようにしてたけど、それが実現してしまった。
なんと学校の門の前で待ち伏せしてたのだ。
幸い部活は体育館だから見られる事はなく、帰りはドイツ軍から逃れるフランスレジスタンスみたいに、学校裏の金網を越えて逃げる日々が続いた。
特定される事は無いと思うけど、とある出合い系で俺のアドが晒されていて、いわゆる『この人知りませんか』状態になってたらしい。
今と違い、出会い規制なんて無かったからこそ出来た荒業なんだろうね。
それから2ヶ月経ったある日、繁華街でめぐを見つけ戦慄したが、男と歩いていた。
あっちも俺を見つけたがシカトした。
こうして俺は完全に逃げ切ったと思ったが、胃炎やストレスによる成績降下という手痛い代償を払った。