3月27日。
親友の和恵から電話。
31日に会えないかしら?え?予定あるのに!
3月31日。
一人息子がクラブに出掛ける朝。
友達と会うから、今日は少し遅くなるからと告げる。
友達を連れて来るし、いいよと。
いつもの友達。洗濯した下着は、自分の部屋に移した。
やっぱり、何かと心配になるし・・・。
シャワーを浴びて、入念にお化粧。
親友との待ち合わせは、11時の駅前。
いつもの喫茶店には、和恵が来ていた。
奥の席。少し太った感じがするけど気のせい?
和恵にも一人息子さんがいて、地方で就職した。
3年前に離婚してから、最近同棲している彼との事らしい。
「妊娠したのよ」と告げられた。
やはり、そうか。
彼の子?
もちろん、そうだった。
その彼は、23歳のディーラー勤務の彼。
一度だけ出会ったことがある。
この秋、彼と再婚するらしい。
でも、おめでとうと言った。
和恵は、喜んでいた。
3か月目に入ったらしい。
お腹がふっくらとしている感じかな。
長男にも告白して、喜んでくれたらしい。
よかったね。
軽く昼食も取り、紅茶を飲む。
着信音が鳴り、メールが入る。
彼からのはず。
思わず、落ちかなくなる。
時間が気になる。
「何だか、そわそわしてるわね」と言われ、見透かされている。
「男?」
「そんなんじゃないわよ」
否定してみる。
和恵の頬に笑みが出ている。
駅に入り、電車に乗る。
ふた駅向こう。
駅前のデパートのお手洗いに入る。
もうすでに5分の遅刻。
鏡の前でお化粧を直し、ルージュを引き直す。
メールを確認する。
「B14」だけ。
それでも二人だけに通じる文字。
エレベーターで地下の駐車場に降りる。
空間に響くブーツの音。
やっぱり、早足になっている、自然に。
B14・・・あった。
彼の車が、向こう向きに止まっていた。
ガラスをノックして、後ろの座席に入る。
隣りに、彼が座っていた。
「ごめんね、遅れっちゃった」
彼は笑って首を振る。
10分の遅刻。
「会いたかったわ」
彼に向かって本心が出てしまう。
「俺も」彼は私を抱き寄せてくれる。
フィルムのガラスで中は見えない。
彼の唇が重なる。
受け止める私。
妻でもなく、母親でもなく、
一人の女としての瞬間。
彼の舌を受け入れる。
幸せを感じる。
「強く抱いて・・・」
彼は、ぐっと私を抱きしめてくれた。
私の髪を優しく撫でてくれ、
「伸びたね」
「会いたかった・・・」
「俺も」
また、熱く長いキス。
ルージュが取れてしまう。
先週は、私の都合で会えなかった。
先々週は、熱い時間を彼からもらった。
その名残を、彼が確認する。
右側の耳の下の首筋。
赤いキスマークがずっと残っていた。
息子に気づかれない様に、
ずっとタートルのセーターで隠し通した。
今朝は、ほとんど残っていない。
彼は私の髪をかき分け、キスマークを探す。
また、同じ所にキスして来る。
「もう、そんな所だめよ」
でも、彼は聞かない。
同じ様に、赤いマークが出来た。
春先でも、しばらくタートルネックが続きそうだ。
スカートの裾からのぞく素足の白い腿と膝。
彼の指先がなぞる。
そっとその手に指を重ねる。
耳元に、彼が囁く。
「何色?」
「ん・・・もう。知りません」
彼を軽く睨む。
大好きな彼。
美容師の卵。
4月14日には、21歳になる。
プレゼントは考えてある。
約束の日。
「行こうか」
「ええ・・」
車で彼の部屋に向かう。
少し、ドキドキする。
少女の気持ちと、その約束を果たす日・・・
彼の部屋、彼に髪を切ってもらう。
本当に手馴れている。
私好みに決めてくれる。
そして、「準備するから」と彼。
ソファーに横になる。
新聞紙やバスタオルを敷いてくれる。
「タオルで目隠しする?」
そうすることにした。熱いお湯とタオル。
タオルで目隠しされ、スカートのサイドホックを外される。
スカートを脱がされ、
パンティーだけの下半身。
彼の指先がパンティにかかる。
そっと、丁寧に、パンティを脱がしてくれた。
熱く絞ったタオルを、その部分全体に掛けてくれる。
「熱くない?」
「大丈夫・・・」
しばらくして、シェービングクリームで万遍に塗り広げられ、
彼の剃刀が動き始める。
ジャリ・・・ジャリ・・・嫌な音。
どちらかと言えば薄いヘアーを彼が剃り始める。
あそこには、何もなくなる。小○校以来かな。
剃り終え、彼が綺麗に拭き取ってくれた。
何もなくなっていた。
彼とシャワーを浴びる。
丁寧に、あそこを洗ってくれた。
ベッドの上、彼の愛撫。
1時間以上、隅から隅まで愛してくれる。
私の弱い部分は、さらに時間を掛けてくれる。
疲れないのかしら?と思ってしまうくらいに満足させてくれる。
私の部分には、最高の愛を向けてくれる。
花弁を一枚一枚、掻き分けて、舌で愛してくれる。
何も隠すものがなくなり、恥ずかしい気持ちが、快感になる。
彼の舌が、長く奥へと伸びる。
私は、女の悦びを迎える。
何度も、何度も・・・迎える・・・
彼は、腰を落とす。
深く深く・・・もうだめ。
力が入らない・・・
彼の愛の証を子宮前で受け止めた。
熱い・・その量まで感じられる。
遅くなり、自宅に帰った。
息子にただいまを告げ、シャワーを浴びると、
首筋に彼の愛が赤く残っていた。
下半身には、何もない。
でも、彼しか見えない。
彼が大好き。
彼の前だったら、本当の私がいる。
彼の為なら、何でも出来てしまう。
お休み・・また明日。
4月1日。
エイプリールフール。
嘘ではなかった。
下半身には、何もなかった・・・