自分はアラフォーの男で、とある大手の工場で働いている。
中途入社で入り、その会社で3年ほど勤めた頃、異動で新しい部署に配属された。
前の部署は男ばかりだったが、新しい部署は女性も多い。
その中に自分のタイプの可愛い女性が居た。
完全に自分の一目惚れだった。
自分には妻が居るのに・・・だ。
その可愛い女性はテキパキと作業ができ、時にはそこら辺の年上の鈍臭い男達を荒っぽい言葉で叱咤したりもする。
ま、要は勝ち気な元ヤンだったのだが・・・。
ただそのせいか周囲にはあまり好かれていなかったようで、可愛い割に男ウケはイマイチ。
他の人も、彼女の気性の荒さに加え、かなりのお天気屋さんのようで、大半の人は距離を取って接していた。
積極的に彼女に関わろうとするのは付き合いが浅い人間ばかり。
色んな人や、後日彼女から聞いた話をまとめると、見た目が可愛いので最初は近付いてくる男は多いのだが、だんだんと本性が見えると掌を返したように冷たくなるのだとか。
そんな中、その部署の前からの知り合いの人が、彼女を交えて小さな飲み会をセッティングしてくれた。
その頃はまだそんなに彼女と話しことはなかったが、喋ると案外ノリがいい明るい女の子だった。
「仕事の時と全然雰囲気が違うね。髪も巻き髪だし~」
「アハハ!これ寝癖っす!ハハハハ!」
明るくてよく笑う天真爛漫な印象を抱いた。
年を聞くと30歳手前との返事。
正直、22、3歳と予測していたので驚いた。
次に彼氏の有無を聞いた。
「いませんよ~」
「え~そうなの?どんくらい居ないの?」
「もう遠い昔過ぎて忘れました(笑)」
「えー勿体無いなぁ。メッチャ可愛いのに」
「え!マジっすか!?」
「うん!だって初めて見た時に、こんな可愛い女性が居るなんて嬉しいなぁって思ったもん」
「マジ?メッチャ嬉しいっす!」
今度は彼女の方から質問された。
「結婚は?」
「してるよ~。子供は居ないけど」
「良いなぁ~。アタシも早くお嫁さんにもらってくれる人を見つけたいなぁ」
「そんだけ可愛いかったらモテるよね?」
「全然っす!30歳までには結婚したかったのになぁ・・・。あと1年切ったし無理!」
「う~ん、まぁなぁ。できちゃった婚しかないよなぁ」
「そんなんあり得ないっすよ」
後から思えば自分も「可愛い可愛い」と随分調子の良いことを言ったもんだ。
まぁそんな会話をしながら盛り上がり、次はカラオケに行くことに。
ここで事件が起きた。
飲み会をセッティングしてくれた人が、酔った勢いなのか彼女の身体を触りまくるのだ。
自分はあまり気付いてなかったが、「やめて!」「マジやめてって」と小さい声で彼女が言っている。
最初はただ戯れてるだけかと思ったが、何か変な空気が流れたんで席を替わってあげて、とりあえず彼女が触られないようにしてあげた。
しかし、カラオケを終えて会計の時もまた触られたようで、「ちょっと、ホントにやめてって!」と彼女の口調も強くなり、ようやく自分もこれはマズいと気付いた。
「おい!本気で嫌がってるだろ!」
一喝してやった。
彼女をその人から引き離し、彼女を先に帰らせることにした。
楽しかった飲み会も後味の悪さだけが残った。
それでも帰り際、助けた自分に彼女は満面の笑みで、「ありがとう!バイバイ!」と言ってくれた。
それから数日、シフトが変更された都合で彼女と会えなかったが、その間に軽微とはいえセクハラをした人にはキッチリと説教をした。
後日、彼女と会った時に、そのことを伝えた。
「あの人にはキツく注意したから。『彼女はお店の女じゃないんだよ!』って説教してやったよ」
「ありがとう!ホント気持ち悪い。もう二度とあの人とは口利かないし、関わりたくない!」
彼女には嫌な思い出となったかも知れないが、自分にとってはこの一件で、彼女との距離がうんと近付いた。
交代制シフトだが、シフトが違うため、交代の際しか彼女には会えず、毎日5~10分程度しか会えなかったが、彼女と喋りたいがために早めに出勤して積極的に彼女に話しかけに行った甲斐もあり、日に日に彼女と仲良くなった。
連絡先も交換し、時々LINEのやりとりをするまでになった。
LINEでは彼女の悩みをたくさん聞いてあげた。
一番多かったのは人間関係。
彼女は人と仲良くなっても、荒い性格や言動のためか、すぐに距離を置かれると。
「人は変わってはくれない、自分が変わらなきゃ状況は変わらないよ。でも自分だけは君の本当の中身を見てあげたいから」と、今思えば恥ずかしいぐらいの歯の浮くようなセリフで何度も励ましてあげた。
人知れず悩んでいた彼女の心の拠り所になりたくて、会える限り声をかけ、LINEをして仲を深めた。
そんな時、妻がノイローゼになり、遠方にある実家に帰ってしまったのだ。
子供も居ないし、自分は仕事で家を空けることも多く、妻は遠方から嫁いでくれたこともあり、知らない土地なので周囲には頼れる人もおらず、ストレスが溜まったことが要因だったみたいだ。
それからしばらく経ち、再度シフトが変わり、念願の彼女と同じシフトになった。
10歳ほど彼女の方が下だが、すっかり彼女は自分にタメ口で話す間柄にまでなっていた。
休憩時間も出来るだけ顔を合わせ、お昼も毎日のように2人で一緒に食べた。
既婚者のくせにと周囲に思われようがお構い無しに、出来る限り彼女と同じ時間を過ごした。
そんな時、「奥さん、弁当作らないの?」と聞かれた。
「いや、今、別居してるんだ・・・」
彼女に初めて妻と別居していることを話した。
「えーそうなの?」
そう言いながらも彼女の顔は明らかに嬉しそうだった。
その顔を見て、変な自信が漲ってきた。
「なぁ、今度遊びに行こう!」
ついにデートに誘ってしまった。
「もう!アタシは既婚者となんか・・・」
「良いじゃん。1回くらい。暇だろ?どうせ」
「フン、暇で悪かったわね!」
素直に「ウン」とは言ってくれないけど、顔は明らかに嬉しそうでOKを取り付けた。
土曜日、彼女と2人きりでデート。
特にどこに行こうってわけもなく、ただひたすら車を走らせ、海を眺められるレストランで食事をした。
彼女の好きなアーティストのDVDを車で観ながらノリノリでドライブを終えて帰って来たが・・・。
「明日も休みじゃん。もう帰るの?」
彼女が不服そうに言う。
「う~ん。でも、どこに行くよ?ウチでも来るか?どうせ誰も居ねえし」
「う、うん。いいよ」
自宅に招き入れ、自分はシャワーを浴びて出て来ると、彼女はテレビも点けず寂しそうにタバコを吸っていた。
「そんなにタバコばっか吸ってたら身体に悪いぞ」
「イライラすんのよ。昨日もさ、上司にミスを咎められて悔しいんだよ!違うって言ってんのにさ!あたし、8年もこの仕事してんのよ!そんな下らないミスするわけないよ!」
「ま、まあでも・・・」
「もう悔しい!アイツ腹立つ!」
負けず嫌いでプライドが高い彼女はしきりに悔しがる。
舌打ちしながらタバコの火を強めに消してイライラしてるのを隠さない。
「ま、まあミスを認めることは大事だよ」
「もうアンタまで説教する気?!」
怖い顔で睨む。
「わ、わかったわかった・・・」
「もう腹立つ!」
そう言いながら八つ当たりするようにパチパチ叩いてくる。
「どうせ陰で、こんな性格だからお嫁に行けないって思われてんのよ!」
「そ、そんなことは・・・」
「フン!良いわね!アンタは結婚してるから!アタシは家に帰っても1人!会社でも1人ぼっちよ!」
「そんな事ないって・・・、ほら、俺が居るだろ」
そう言いながら彼女を抱き寄せて頭を撫でた。
「フン!奥さんが居るのに何よ!」
それでも黙って彼女を抱き締める。
しばらくすると彼女が自分を押し倒すように乗っかって来て、少し見つめ合うと自然とキスをしていた。
彼女は濃い口紅を塗っていたから、自分の唇も口紅にまみれていた。
それでも舌を入れられ、深いキスをやめない。
長らく寂しい思いをして来たんだなと感じた。
「アタシこと、抱けんの?」
その言葉に焦る。
「どうなのよ!」
「あ、あぁ・・・」
「じゃあ脱ぎなさいよ!」
会社でもドSだが、彼女は夜もなかなかのドSだった。
「アタシも脱がせて!」
「あぁ・・・」
「やっぱアンタが先に脱ぎな!」
「あぁ・・・」
「やっぱ早くアタシも脱がせて!」
「うん・・・」
「やっぱ早く脱いで!」
「どっちなんだよっ!」
そういう掛け合いをしながら指を入れてあげる。
「早く舐めて!」
「え?」
「舐めなっ!」
「うん・・・」
「指!」
「もう良いっつうのっ!」
彼女に遊ばれながらヤケ気味にクンニをしてやると激しく喘ぎ出した。
「あ~あ~ん!あ、あ、アン!気持ちいい!イク~ッ!」
調子に乗ってベロベロ舐め続けると、どうやら本当にイッてしまったようだ。
「う・・・う・・・ちょっと・・・イカせないでよ・・・」
まだ軽く痙攣した感じだ。
「じゃあ次は俺のを」
そうやってフェラを促すと・・・。
「アタシやらないよ!」
「え~」
「汚いからヤダ!そんなの嫌いだし、やったことないし!」
「そんな~」
「アタシとしなくていいんだ?」
「いや、やりたい」
「じゃあ早く入れて!」
そう言われて正常位で合体しようとすると・・・。
「アンタ重いからやっぱ下!」
結局、騎乗位で合体した。
普段からせっかちな彼女は腰の振りも異常に速い。
「そんなに早くしたらイクから・・・」
「それぐらい我慢しなっ!」
「あぁダメだ。ヤバイ」
「もう、じゃあ自分で動けよ!」
正常位で入れ直し、イカないようにスローで動く。
ゴム無しのため、迂闊には出せない。
「もう!チンタラすんなよ!ほら腰振れ、白ブタ!ハハハ」
ドSが過ぎる彼女。
しかし、少しでも加速すると、たちまち発射しそうになる。
「あぁ、やっぱもうイク!」
慌てて抜いて、彼女の顔や身体に掛からない様に腰を引いたのだが、我慢がきかず発射してしまい、彼女の履いたままだったラインの入った白ソックスに思いっきり掛かってしまった。
「やめてよバカ!白い靴下だから黄ばむじゃん!」
「ゴメン・・・」
「結構高い靴下だったのに・・・バカ!」
「じゃあ洗う?」
「いいわよ!家で洗うわよ!本当にもう」
イライラを募らせながら靴下を脱ぎ、タバコに火をつける。
「まあ、そう怒んなって」
すると彼女はタバコの煙を思いっきり顔に吹いてきた。
「オヘッ、オホッ!」
全くタバコを吸わない自分はむせ返る。
「ハハハハハハ!」(爆笑)
「Sにも程があんだろ」
「フン、さっさとパンツ穿きな!」
「ドS・・・」
「あっ?何っ?文句あんの!」
「いや、ないです・・・」
気持ちは良かったが、何だかやるせない敗北感を味わいながら彼女との一夜が終了した。
しかし、ここから彼女との不倫が本格的に始まったのだった。