今から10年以上も前ですが・・・。
初デートで初体験をした。
高校2年に上がる春休み、家に電話がかかってきた。
「K(僕)、M山さんって子から電話よ~」
母から受話器を受け取った僕は自分の部屋に入った。
「もしもし、M山ですけど、よかったら一緒に遊びに行きませんか?」
「あ、あ、はい」
(これは告白だ!)
突然のことだったので僕は狼狽した。
M山祐子は高校1年のときの同級生だったが、ほとんど話をしたこともなかった。
それに晩生だった僕は、“女性と付き合う”なんていう意識すらなかった。
以前、何度か告白されたことはあったのだが、すべて有耶無耶にしてしまっていた。
「◯◯日は大丈夫?横浜駅に10時でどうかな?」
「は、はい」
「じゃあ、待ってるね」
電話を切り、受話器をリビングに戻しに行くと、母から、「何?デートの約束?」とからかわれた。
僕は恥ずかしくて、「違うよ。以前委員会で一緒だった人」と、よく分からない取り繕いをして再び部屋に入った。
しばらくM山のことを色々と想像していた。
彼女は特別美人というわけではなかったが、独特の色気というか豊満な感じがあった。
授業中に何度か目が合ったこと、何かの機会で話したときに顔が少し赤くなっていたことを思い出した。
当時、思春期で毎日のようにオナニーをしていた僕は、(これはひょっとしたら!)と思い、かつてないほど勃起しているのに気付いた。
その日はM山の顔と裸を想像しながら射精したのだが、興奮のためか、ものすごい飛距離だったのを覚えている。
今考えると、彼女を好きだとか付き合いたいという気持ちはほとんどなく、(裸を見たい、セックスしたい)ということで頭がいっぱいだった。
その日の深夜、親が寝静まったのを見計らって、こっそり外出して、自販機でコンドームを買い込んだ。
試しに1つ装着し、彼女との行為に思いを馳せると、妙に興奮して再び射精してしまった。
デートの当日、僕は母に「図書館に行ってくる」と嘘をついて家を出た。
もしもの時のためにコンドームをポケットに忍ばせて・・・。
待ち合わせ場所に着くと彼女は、「Y君、びっくりしたでしょ?」と言った。
そして、しばらく歩くうちに何気なく手を繋いできた。
(こんなに彼女が積極的なら最後までいけるかも)
僕の頭の中はもうそれだけだった。
彼女に導かれるままに公園やゲームセンターで遊んだあと、喫茶店に入った。
テーブルを挟んで座ったのだが、興奮して彼女の顔をまともに見られなかった。
彼女の胸、陰毛、女性器・・・。
妄想で頭がいっぱいになり、ズボンの中で息子が窮屈そうにしていて、パンツが我慢汁で湿っているのも分かった。
喫茶店を出ると、「この後、どうする?うちに来る?今日、誰もいないから」と彼女は言った。
僕は極度の興奮状態に達していて、もうまともな思考能力すら残されていなかった。
ほとんど話したこともなかった彼女が、これだけ自分に積極的なのだから・・・。
彼女の家に着くとリビングに通された。
もう限界に達していた僕は、「ちょっと待ってて。着替えてくるから」と、その場を離れかけた彼女に後から抱きついた。
理性を失った僕は抵抗する彼女にお構いなしに、シャツ、ブラジャー、スカート、パンティを剥ぎ取って体にむしゃぶりついた。
「やめて!」
しかし、僕はもう野獣だった。
形のいいおっぱい、白い肌に黒々と生え揃ったヘア、ピンク色の女性器。
それらはほぼ想像していた通りで、僕はすぐに我慢できなくなってしまった。
「お願い、やめて!」
僕は彼女にのしかかったまま服を脱ぎ、慣れない手つきでコンドームをつけた。
「そんなつもりじゃなかったのに」
そう言いながらも彼女の体の力は抜けていて、観念したのが分かった。
彼女は少し涙目になっていて、それを見て僕は余計に興奮した。
時間がかかったが、やっとのことで挿入して体を重ねると、お互いの激しい胸の鼓動が伝わってきた。
初めて経験する女性の体は本当に温かかった。
彼女から電話があって以来、ずっと脳内シュミレーションを繰り返していたのだが、全くの無駄だった。
僕はものの1分ほどで絶頂に達してしまい、彼女に打ち付けるように腰を激しく振りながら射精した。
ただフィニッシュ時に、「祐子!」と初めて彼女を呼び捨てで呼ぶ、これだけは達成できた。
コンドームを縛ってゴミ箱に捨てるために立ち上がると、僕たちが行為をしていた場所の目の前に、彼女の祖父母の仏壇があるのに気付いた。
なんとも言えない気分になった。
理性を取り戻した僕は、「ごめんなさい」と言った。
彼女は「ううん」と答えてくれたので僕は安堵した。
しばらく沈黙が続いたが、目と目が合い、裸のままで抱き合って初めてのキスをした。
初キスと初セックス、順序が逆になってしまったのだった。
彼女との付き合いはしばらく続いた。
色々な体位を試したり、器具を使ったり、アナルセックスまでやった。
ただ僕は彼女の体目当ての部分が大きかったので、他に好きな子が出来たりすると、だんだん疎遠になっていってしまった。
しかし、あれほどセックスで興奮したことはないので、祐子には本当に感謝している。