俺は元々、真面目で優しい男だった。
親切で紳士的な態度を心掛けているせいもあって、会社の女性達とも大抵はフレンドリーな関係だったが恋人はできなかった。
会社の女性を食事に誘ったりもしたが、ほとんど
「都合が悪いのでまた今度」
という感じだった。
そして、俺が日頃から一番憧れていた女がある日、寿退社した。
相手は会社に出入りしていた事務機の修理屋で、いい歳をして少し不良っぽい感じの態度の悪いのが目立つ男だった。
「何であんなのが?」
と言うと、同僚の女が
「あの子ちょっとワイルドなのが良いらしいんだよね」
と言った。
それで俺はキレた。
馬鹿馬鹿しいので会社の女に親切にするのはやめた。
素人を口説く努力はやめて、それからは風俗通いに金を注ぎ込んでばかりいた。
そんな生活を続けていると女なんて風俗嬢でも会社の女でもたいして変わりがないような気がしてきた。
そんな感じで1年くらい過ぎた時、寿退社の女の次に俺がいいと思っていた智恵が会社を辞めると聞いた。
どうせ辞めて関係なくなるなら恥をかいても関係ないと思って、智恵を食事に誘ってみた。
「今日は都合が悪い」
と言われたが、
「もう辞めるんだし一回くらいは付き合ってくれてもいいだろ」
と言ったら
「遅くならなけれは」
と了解したのでちょっと驚いた。
カップルばかりの、いかにも・・という感じの店で飯を喰ってワインを飲んだ。
「前から好きだった、もう会えなくなるなら一回でいいからヤラせてくれ」
とやぶれかぶれで言ってみた。
「◯◯君なんだか凄く変わったなぁって思ってたけど、凄い事言うね」
「でも悪いけど間に合ってるのでパス」
「でも前より男らしくなったていう感じで、悪い意味じゃないよ」
とか言って、それほど怒っている感じではなかった。
「もう会わないんだし、一回くらいいいじゃん、頼むよ」
と尚もしつこく言った。
これは嫌われるなと覚悟していたが、どうせ辞めちゃう女だと思って厚かましく迫った。
「そんな事言われてもだめだよ、もうお店出よ」
と智恵は言った。
会計を済ませて店を出てから、智恵の手首の辺りを握って引っ張るようにしてラブホ街の方に連れて行った。
智恵は
「離してよ」「ダメだったら」
とか言っていたが、嫌々ながらも足はついてきた。
ラブホの近くまで来たら肩に手を回して
「前から好きだったんだ、一度でいいから願いを叶えてくれ」
とか言いながら肩を押して無理やり連れ込もうとした。
「信じられない、いつもこんなに強引なの?」
とか言って、一度こちらを真っ直ぐに見たので、目を見ながらコクンと頷いたら、小さく溜息をついて自分から門をくぐった。
最後はあまりにあっけない感じだった。
これっきりと思ったので、遠慮はしなかった。
全身を舐めまくって、指でもぐちゅぐちゅになるまで責めまくった。
智恵は最初はマグロっぽい感じでいたが、乳房がくたくたになるまで揉みこまれてずぶずふに嵌められて、子宮口のコリコリしたあたりを亀頭でグリグリやっていたら細くて白い体をしならせて感じまくり始めた。
「恥ずかしがらないで声を出してごらん、もっと気持ちよくなれるから」
と言ってやると、最初は少しずつだったが、最後のほうは盛大にあんあんと喘いでいた。
延長が出来なかったので、休憩時間が終わってホテルを出たが、近くのホテルにはしごで入って泊まりでする事にした。
智恵は
「えっ、まだするの」
と驚いていたが、すんなりとついてきた。
休憩を入れながら体力が続くかぎり智恵とやりまくった。
中出しはしないというと、生でやらせてくれたし、口出しもOKで飲んでくれた。
後で訊いたらNSもごっくんも初めてだったらしい。
なんでOKだったのか聞いてみたら
「優しくて親切な男より、ちょい悪で少し暴力的な感じなのに弱い」
「強引に迫られると、事われなくなっちゃう」
と言っていた。
多分これっきりだろうと思っていたが、智恵はその後セフレになった。
デートとかはしない。
呼び出して真っ直ぐにホテルに行ってセックスするだけの付き合い。
こんな風にヤラせる女だとは思いもしなかった。
世の中の女はおかしいと思う。
優しく親切にして、恋人になってもらいたいと思っている時には手も握らせてくれなかったのに、普段から冷たくしてた男に無理やり迫られてセフレになって悦んで腰を振る。
それから何人もの女とセックスした。
優しくジェントルにしているよりも少しでも仲良くなったら
「ねえ、やらせてくれない」
と言ってしまった方が、よっぽど確率が高い。
とにかく強引な男に弱いのは共通のようだ。
ジェントルにしていた今までの人生が馬鹿馬鹿しくなってきた。