いつもは鍵の掛かる引き出しに入れてある母の日記が、
なぜか本棚の中に無造作に並んでいた。
見てはいけないのを分りつつ・・・。
母は会社の元同僚の若い男性と半年前から不倫関係にあった。
お互い好意を持ちつつ、
男が退社してから想いが募り、
ある休日の朝、母が男の部屋を訪ね初めてSEXしたらしい。
その日は積年の想いが噴出し、
朝から夕方まで精根尽き果てるまで、
数え切れ無い位、交わったそうです。
その日以降の、男とのSEX描写は極めて抑えた表現になってるけど、
「見ただけで我を忘れる」
「泣きたい程愛おしい」
等の形容で文章に絶えずく出てくる。
『彼自身』と言う単語が、
男の巨大なペニスを指しているのが、途中で分った。
一方、僕や父への裏切りにも悩み、
一度、男に別れ話を持ち出しているが、
男にいつもにも増して激しく攻め抜いてもらい、
不安を打ち消している。
現在は、家庭と男の両方を大事にして行きたい考えに変ってきている。
男と、弱い父とのSEX比較、絶賛された自分の肉体の表現。
そしてなにより、
何食わぬ顔で生活している母の顔を見ると、
激しい怒りを覚える。
だけど、小〇生の頃
「日記は心底を曝け出すもの。それを盗み見るのは最低の人間のする事」
と聞かされ、僕自身同感であるため、
怒りをぶつける事が出来ません。