もう何年も前のことになる。
年上の友人数人とおれのアパートの近くで飲んだ。
そのうちの一人が彼女を連れてきていた。
おれはその時、片思いの女がいて、恋に悩んでいた。
飲んでいる時、その彼女・智子さんにその恋のことを相談した。どうやらそれによって随分智子さんに親しみをもたれたらしい。
智子さんは20才後半くらいだったが、そのわりには童顔で妙に子供っぽいところがあった。
２次会に行った後、終電がなくなったので、みんなでおれのアパートに泊まることになった。
ありったけの布団や毛布をだした。
智子さんにわたった布団にはなにかで汚したしみがついていた。
すると智子さんはしみを臭いをかぐようなそぶりをすると
「とってもいいしみですよ」
といって笑った。
もちろんアレのしみだと思ったのは間違いなかった。
３畳と６畳の続きの間のアパートで、智子さんの彼氏は３畳の方、その他は６畳で寝た。
おれの横には智子さんが寝ていた。
朝方まで寝ていたのだが、人の動く気配がして俺は目をさました。
智子さんがうるむ目で俺を見ていた。
智子さんは顔と体を泣きそうな目でおれにすりよせてきた
おれは寝る前の恋話の手前もあるので、うかつに反応できなかった。
他の女に惚れてるのに反応するなんて・・・
しかし智子さんはからだをすりよせてくる
智子さんは小柄でしかしフェロモンをだしている、体はおれの好みの女だった。
おれは体を動かして、智子さんの脇の下から脇腹にかけて、顔を近づけた。
決してタッチはしない微妙な間隔だ。
わざとやや息を荒くして、智子さんの脇腹から脇の下にかけてふきかけた。
熱い息になっていたと思う。
智子さんは感じていたが、大きく反応するのをこらえているようだった。
（隣に人が寝てなきゃ、体におおいかぶさってセックスしてるところだ！）
おれは欲情していた。
しかし他の人間にきづかれるのを恐れておれは手だしができなかった。
童貞だったし・・・
熱い息をふきかけるのをしばらくすると、智子さんがたまりかねたように、上半身をおこした。
どうやら随分感じてしまい、思わずおきあがったらしい。
しかしまたすぐに横になる。
おれはふたたび息をふきかけはじめた。
智子さんの右手が丁度おれの腰の近くにきていた。
おれはエレクトしたペニスをズボンの上から、智子さんの手にあたるように、腰を動かした。
智子さんは手の甲をペニスにふれさせたあと、はっ、と気づいたような手の動きをした。
しかし手をどけることなく、再び手の甲をペニスにむけると、一本指でペニスを
さわりはじめた。
甲をこちら側にむけているので、指をそらせるような形になる。
智子さんがまだ躊躇あるいは遠慮してるのがその動きからわかった。
智子さんは反り返らせた指で、カリッカリッという感じでペニスを刺激した。
裏スジの丁度感じるところを何度かクイックイッと指を動かした。
男を随分知っている・・・！
経験を感じさせる動きだった。
もうがまんできない！
おれは手をつかむと、智子さんの手の平を返し、おれのペニスをさわらせた。
智子さんの手は躊躇なくおれのペニスをにぎった。
勃起したペニスのカリ首を指でつまむようにすると、またカリッカリッと刺激し始めた。
おれは智子さんの手の動きにエスカレートした
智子さんの手をつかむと、パジャマのズボンの中に入れた
パンツの上から、ペニスをつかませる
智子さんは躊躇なく、最前と同じ動きをした
ペニスの先端からカリ首を指でつまむようにして刺激する
（いやがっていない・・・！）
おれはすぐさま今度はパンツの中に智子さんの手を入れさせた。
瞬間、じかに智子さんの手がはだに触れたかと思うと、しかし智子さんはすぐにパンツの中から手を抜いた。
おれはいつの間にか射精していたらしい
そんな感覚もなかったのだが、パンツはぬれていた。
智子さんはどうやら射精したのを知って、手をパンツからだしたらしい。
智子さんは再び、上半身を起こすと、余韻を体で感じているようだった。
しばらくするとトイレに入った。
そのころにはみんなも起きはじめていた。
おれは再び勃起していたが、もう手で刺激させるような雰囲気ではなかった。
その日の昼前、智子さんと友人達は帰っていった。
それ以来智子さんには会っていない。
そういえばあれからもう10年くらい経つのか？ 童貞でなくなる前か後か時期をおぼえていないな……夏がくる前の時だ。
